こじんまりとした県庁所在地 福井
日本海に面した福井県は2時間ドラマのロケ場所として有名な(?)東尋坊や名刹永平寺などの有名な見どころがあるものの、それほど離れていない金沢(石川県)や飛騨高山(岐阜県)のように今や世界からツーリストを集めているスポットがないからか、今ひとつメジャーにはなり切れていない県と言っていいだろう。
その県庁所在地福井市は人口わずか25万ほどのこじんまりとした小都市で、福井城の城下町として長い歴史を持つものの観光客も出張などで訪れるビジネス客もあまり多くないことからそういった人向けの宿泊や飲食の施設も決して豊富とは言えない。
今回紹介する「ホテル リバージュアケボノ」そんな福井市のほぼ中心部にあり、チェーンではないことから地元の福井らしさを感じさせる雰囲気を持つ、おすすめの宿だ。
福井駅から徒歩10分ほど。駐車場も余裕がある
「ホテル リバージュアケボノ」は福井城の南西すぐ、福井駅からだと真西に700~800mほど行った足羽川沿いにある。
住所が「中央」となっていることからもわかる通り、ホテルのあるエリアは福井の街の中心地であり、明治時代には初代の福井市役所が建てられたらしい。
現在その名残はホテルの周囲に残っており、足羽川沿いの隣には大きな料亭が今も営業を続けているなど雰囲気のある一帯だ。
福井駅からだとちょっと殺風景な中央大通りをまっすぐ来て片町入口の交差点を左折するとすぐにホテルが見える。
ノンビリ歩いても10分ほどで着く。
また、駅から料金100円で本数も多い市内バスを使えばホテルのすぐそばまで来れるようなので、荷物が多い場合などはそれを使ったほうが楽だろう。
また、自分のように自動車で来た場合はホテルの東館1階が駐車場になっており収容台数も多い(60台)ので、平日ならほぼ問題なく止めることができると思う。
普通のビジネスホテルよりもゆったりした客室
ホテルは本館と東館の2棟に分かれており、フロントや宴会場などは前者にあることから、おそらく東館は後から増築されたのだろう。
自分が宿泊したのは平日だったので、ホテル館内は非常に静かでフロントにはほかの客がおらずチェックインなども非常にスムーズだった。
アサインされた客室は東館で、そちらには連絡通路を使って移るようになっている。
ホテルは全142室で5つの客室タイプに分かれている。
今回は一番標準的で客室数も多いスタンダードのツインルームを予約した。
18.6平方メートルの広さがあり一般的なチェーンのビジネスホテルの客室比べても若干広めだが、天井高が2.7mあるので面積以上に広く感じ居心地がよい。
ドア近くのクローゼットにはズボンプレッサーが備えつけらえれているほか、セーフティーボックス、ティーセットなど必要十分なものが客室には用意されている。
テレビも、一般のビジネスホテルに比べればかなり大型のものが壁についている。
冷蔵庫の中には、ホテル特製のスーパーイオン水が入ったポットが入っていた。
このホテルの客室でもうひとつよいのは、デスクが大きいところだ。
自分は出張で泊まったわけではないがノートブックパソコンを常に持ち歩いているので、デスクがこれだけ広いと楽々作業をすることができ大変助かった。
バスルームはごくごく普通の広さで、アメニティなども一通り揃っているので問題はないだろう。
景観がすばらしい最上階の大浴場
上記の通り部屋にバスルームはあるが、このホテルに宿泊したらぜひ使ってほしいのが東館最上階にある大浴場だ。
「曙覧(あけみ)」と名づけられたこの大浴場は大小2つあり時間帯によって男女使い分けとなっていて、自分は両方使ってみた。
どちらも全面ガラス張りになっており、足元には足羽川とすぐ近くの橋の上を通る市電が、遠くには足羽山や白山連峰まで眺めることができ、リラックスした時間を過ごすことができた。
自分は使わなかったが、サウナルームやマッサージチェアも置かれており、シャンプーバーもあってたくさんの種類のシャンプー、コンディショナーも自由に使うことができるのもいい。
このホテルが出張のビジネスマンにもおすすめできる大きな理由のひとつだ。
お幸ざい(福井のおそうざい)が楽しめる朝食
朝食は本館2階の和食レストランでいただく。
福井県では地元の素材を使い、伝統的調理法で作ったお惣菜を「お幸ざい」と名づけブランド化し観光振興策の一環としており、このホテルの朝食もそれをウリにしている。
たくあんの煮物やへしこ(鯖などの青魚を塩と糠で漬け込んだものでお茶漬けにすると特においしい)、お麩の辛子和えなどさまざまな福井の家庭料理がズラリと並んでおり何を食べようか迷ってしまうが、いろいろなものを少しずつ楽しめるように写真のような区分けされた大皿が用意されている。
また、あまり知られていないのかもしれないが福井県はコシヒカリ発祥の地だ。
このホテルでも福井産100%のコシヒカリを釜炊きしているという。
観光で福井を訪れる人に特におすすめ
自分は新潟や和歌山など頻繁に訪れている場所でホテルを予約する時はコスパ重視で安めのビジネスホテルにすることが多いが、初めての場所では少しだけぜいたくをしてロケーションがよく眺望が臨めるなど街の大まかな様子がつかめる宿にすることが多い。
福井は今回が初めてだったので、その作法にしたがって「ホテル リバージュアケボノ」を選んだのだが大正解、特に客室や最上階の大浴場からの眺望はすばらしくリラックスして過ごすことができた。
夜は食事とお土産物のショッピングを兼ねて福井駅までブラブラ歩いてみたのだが10分ほどだったし、鉄道を使って福井に来る人にとっても不便なことはないだろう。
デスクが大きいなどビジネス客にも十分向いているが、特に自分のように自動車のハンドルをにぎって福井を訪れる観光客にはおすすめのホテルだと思う。
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