16世紀に拓かれた城下町、近江八幡
滋賀県のほぼ中央部、琵琶湖の東側に近江八幡という街がある。
1585年に豊臣秀次が八幡城を築いた際に城下町として拓かれ、一般的には「近江商人」あるいはメンターム軟膏の製造販売元の「近江兄弟社」の発祥の地としてその名前が知られているのではないだろうか。
滋賀県と言えば、延暦寺や石山寺をはじめとする名刹、あるいは大人気「ひこにゃん」のいる彦根城などが有名で近江八幡の街を訪れる人は少ないが、八幡城の城下町にあたる地域には古くからの建築物が数多く残っており、国の重要伝統的建造物群保存地区に指定されているほどだ。
有料だが、市営観光駐車場が散策には便利
近江八幡の旧市街は歴史があるだけあって、幅の狭い場所が多く自分のように自家用車で訪れて散策しようという場合は、駐車場に車を置いて徒歩で回ることになる。
ロケーション的には、市営の観光駐車場が一番便利だろう。
普通車が510円と結構いい値段だが広々としていて駐車可能台数も多く、すぐ脇には蔵のような建物が残されていて、車を降りるとすぐにこの街の歴史を感じることができる。
碁盤の目に整備された中に美しい歴史的建築物が建ち並ぶ
城下町はおよそ1km四方ほどだろうか、碁盤の目に整備された道によってきれいに構成されているが、見どころとなる主な歴史的建築物は、市営駐車場のすぐ北側の脇を走る新町通り沿いに多い。
あとは、城下町を商業地たらしめた水運をつかさどっていた八幡堀も街歩きではずすことはできないだろう。
しかし、この2か所以外にも城下町の中のところどころに古い建物が残っており、中にはとても美しいものもあったりするので、細い道をあてもなくウロウロしてみるのがおすすめだ。
新町通り周辺の建築物
旧八幡郵便局
ウィキペディアによれば、
とのことだ。
また、スペイン建築と日本の町屋造りをミックスした様式とのことだが、自分がこれまで見て来た日本国内のあちらこちらの古い街並みに残されている郵便局(たぶん、街のシンボル的な役割を果たしていたからだろう、結構な数が残されている)の中でも特に印象に残る外観をしていた。
ヴォーリス記念館
近江八幡観光物産協会のサイトによれば
とのことだ。
見学は予約制とのことで残念ながら内部を見ることはできなかったが、上記リンク先によれば彼の遺品や資料が展示されているらしい。
八幡堀
近江商人の発祥と発展、また町の繁栄に八幡堀は大きな役割を果たし、江戸時代後期には近江国において大津と並ぶ賑わいを見せたといいます。
とのことだ。
八幡城を守る役割を果たす一方で商業水運を担っていたことから、城側を見るとまさにほかの城跡で見るのとまったく同じ風景が広がっている一方、反対側を見るとお堀ギリギリのところまでたぶん昔は商家だったのだろう建物が並んでおり、趣をまったく異にしているのがおもしろい。
まさに近江商人発祥の地を象徴する風景だと思う。
京都からのデイトリップの可能
近江八幡は、京都から鉄道を利用しても1時間かからずにアクセスすることができるので、デイトリップ(日帰り旅行)も十分可能だ。
おいしい近江牛が食べられる店も市内に何軒かあるので、ぜひ訪れてほしい街のひとつだ。
【近江牛のおいしいおすすめ店は近日アップ予定】
京都のように観光客がうじゃうじゃいるようなこともないので、特に平日なら静かな雰囲気の中、いにしえの街の歴史の空気を感じながらの散策ができると思う。
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