タイのチェンマイに住むガネッシュが、一時帰国で再発見した日本のすばらしい場所を紹介します
当サイトはアフィリエイト広告を利用しています

【東京で詣でる】酉の市発祥の地はこちら 時代小説にもたびたび登場する有名な「大鷲神社」

東京足立区にある酉の市発祥の地として有名な大鷲神社 東京都
この記事は約5分で読めます。
スポンサーリンク

「酉の市」発祥の地、時代小説にも登場する神社

東京都の東北端、ちょっと行けば埼玉県という位置に足立区花畑という場所がある。

鉄道が近くを通らず「陸の孤島」であったことから長らく開発から取り残され、昭和39年に総戸数2,500を超える巨大な花畑団地が造られた以降もところどころに田畑が残るような、およそ東京らしからぬノンビリとしたエリアだ。

が一方で、14世紀に残された文書にも名前(旧名の花俣)が載るほど東京では最も古い歴史があり、それを裏付けるように知る人ぞ知る古社も存在している。

それが今回紹介する「大鷲神社」だ。

神社のサイトによれば、ご祭神の日本武尊(やまとたけるのみこと)が東征の帰路に当地に本陣をおき、夷賊(ある民族または種族からみて、他の民族(種族)を野蛮人として、軽蔑していう語……出典:コトバンク)に苦しんでいた人々を救済したと伝えられ、その善政に厚く感謝して崩御ののちに祀ったことに起源を発するという。

が、ウィキペディアによれば、平安時代後期の武将源義光が後三年の役で東北地方へ向かう途中、この地で戦勝を祈願した際に見かけた鷲を祀ったのがこの神社の縁起であり、宝治年間(西暦1247年~1249年)の創建とされている。

それはさておき、この神社の名を知らしめているのは「酉の市(江戸)」の発祥の神社としてだろう。

この神社で応永年間(西暦1394~1428)に日本武尊の命日とされる11月酉の日に始まった祭りとその後開かれるようになった門前市を起源とする「酉の市」が、今では関東各地で開催されるようになったそれの発祥だ。

中には、現在日本最大の酉の市となっている浅草の鷲神社が発祥の地と誤解されている向きもあるが、それは江戸時代より人々がアクセスしやすく吉原などの繁華街も近くにあって活況を呈したからだ。

「酉の市」での発祥の神社としれ知られ、そこでは近隣で生産された農産物や農具が売り買いされすぐ脇を流れる綾瀬川を使って船で江戸中心部に運ばれたことから時代小説にもたびたび登場しているので、読書好きにはそちらから知られているかもしれない。

今もアクセスはよくない。時間があれば谷塚駅から徒歩で

大鷲神社は、上記の通り東京都の東北端の足立区花畑にある。

住所:足立区花畑7-16-8
TEL:03-3883-2908(08:30~18:00)
WEBSITE:http://ootori-jinja.or.jp/

アクセスの悪さは今も変わっておらず、神社のサイトによれば東武線の谷塚駅またはつくばエクスプレス六町駅からバスに乗り、どちらも最寄りの停留所からさらに8分歩くという。

前者のほうがバスの本数が多いので自分はいつも谷塚駅を利用するが、片道は徒歩にしている。

ノンビリ歩くと30分ほどかかるが毛長川沿いは遊歩道が整備されており、真夏でもなければプラプラ散策するのに最適だ。

自動車で来た場合は神社東側の都道沿いに6~7台分の無料駐車場があるので、普段の日ならそこが利用できる。

なお、駐車場から神社内へはショートカットの歩道があるが、これだと参道を通らず本殿のすぐ近くに出てしまうので、いったん都道を南下して信号を右折して参道に入ろう。

酉の市期間中はこの駐車場は閉鎖され、また近くはコインパーキングもないので車でのアクセスは控えたほうがよい。

静かな緑に包まれた境内でゆっくりお詣りしよう

酉の市発祥の地として有名だとはいえ、普段の神社は近所の人が散歩がてらお参りに来る程度でいたって静かな雰囲気だ。

参道入口の両脇には、提灯がズラリと並びなかなか壮観だ

東京足立区にある酉の市発祥の地、大鷲神社の提灯

鳥居をくぐって参道を進もう

東京足立区にある酉の市発祥の地、大鷲神社の入口

木々に囲まれた参道を進んで行くと、少し高くなった場所にある本殿が見えて来る

東京足立区にある酉の市発祥の地、大鷲神社の本殿概観

本殿は、神社のサイトによれば幕末から明治にかけて20年以上をかけて改築された総ヒノキ造りとのことで、それほど古さは感じられない。

東京足立区にある酉の市発祥の地、大鷲神社の本殿概観

正面の向拝柱に彫られた「昇り龍・降り龍」は左甚五郎13代目後藤与五郎の作と言われているそうで、なかなか立派なものだ。

東京足立区にある酉の市発祥の地、大鷲神社の本殿正面

本殿左手にはご祈祷を受け付けたり、お札やお守りをいただける社務所がある。

ここでは、現代の飾り物としての要素が強くなったものではなく、熊手にお札と稲穂がついた「かっこめ」をいただくことができる。

東京足立区にある酉の市発祥の地、大鷲神社のかっこめ

自分はこの「かっこめ」のシンプルなスタイルが好きで、日本の自宅だけではなく普段暮らしているタイのチェンマイの家にも飾っていて、年に1度古いものを納めて新しいものに代えている。

少し高くなった本殿のある部分の手前向かって右手には小さな池や石灯篭(?)があるので、参拝が終わったら歩いてみるとよい。

東京足立区にある酉の市発祥の地、大鷲神社の池
東京足立区にある酉の市発祥の地、大鷲神社の石灯篭

参道をはさんだ反対側は広場のようになっており、奥右手にはトイレ、左側には小さな社が並んでいるのでこちらにも参拝しよう。

東京足立区にある酉の市発祥の地、大鷲神社の小さな社

なお、トイレと社の間には門があり、開いていれば谷塚駅方面に戻る(バス停まで歩く)時にはショートカットできる。

普段とはまったく違うにぎわいを見せる酉の市

この神社が1年で最もにぎわいを見せるのは、もちろん酉の市の時だ。

かといって、ロケーションが悪いため浅草のように人々が集まりすぎて押すな押すなのような狂乱状態になることはなく、どこか落ち着いた雰囲気も残しているのが自分は好きだ。

道路沿いの提灯も美しく火をともす

東京足立区にある大鷲神社の酉の市期間中の提灯

日中でもお参りの人が参道に列をなす時間帯も

東京足立区にある大鷲神社の酉の市期間中のお参りの列

陽が落ちると参道の屋台の灯りがきれいだ

東京足立区にある大鷲神社の酉の市期間中の夜の参道

本堂に近いところには熊手を売る店が並ぶ

東京足立区にある大鷲神社の酉の市期間中の熊手を売る店の列
東京足立区にある大鷲神社の酉の市期間中の熊手を売る店

周辺にお休み&食事どころがないのが難点

神社の周囲は住宅街で、酉の市期間中以外には参拝客も多くないので周囲にお休み処や飲食店がまったくない。

最寄り駅である谷塚も六町も各駅停車しか止まらない小さな駅なのでそれほど飲食店は多くなく、参拝後のグルメ的な楽しみができないのが難点だと言えよう。

浅草に比べると酉の市の規模は小さく素朴な感じだが、かえってそれが昔を偲ばせてよいし、何もない普段の日も落ち着いた雰囲気でゆっくりお参りできる。

都内の小さな遠足、みたいな感じで訪れてみるのにおすすめの神社だ。

金運や幸運をかきこむ縁起熊手
風水の森
¥ 4,980(2024/06/21 14:08時点)
日本製(国産)のハンドメイド商品なので、日本土産として海外の方へ贈るのにもピッタリ
★お好きなバナーに、応援のワンクリックをお願いします!★
にほんブログ村 旅行ブログ 国内旅行へ 

コメント

タイトルとURLをコピーしました